エッチング加工プロセス解説:露光編
続いては露光工程です。
作業はラミネート工程と同様、クリーンルーム内で行われます。
露光工程ではフォトマスクに描かれたパターンを材料上のレジストに転写していきます。
フォトマスクには黒く塗りつぶされた「遮光部」と透明な「透過部」が作られており、フォトマスクを被せてUV光を照射することで、「透過部」を通ってUV光の当たった箇所のレジストのみが感光します。
レジストに当てるUV光の量は多すぎても少なすぎても良くない為、使用するレジストに応じて適切な光量となるよう調整しています。
レジストやフォトマスクの上に異物が付着するなどし、本来光が当たるべき箇所に光が当たらなかった場合、その部分のレジストが固まらずにマスキングの不良となってしまいます。
マスキングの不良はそのまま製品の不良となりますので、異物は露光工程の大敵です。
人間が作業する以上、完全にというのはなかなか難しいですが、防塵服を着用したり、発塵を抑えるよう工夫した装置を使用したりして、異物をできるだけ発生させず、クリーンな環境で作業するように努めています。
また、フォトマスクに傷や汚れなどの欠陥があると、これも製品の不良に直結してしまいますので、使用前に都度フォトマスクを検査し、良好な状態であることを確認してから作業するようにしています。